コミックマーケット 84 出展しました


先日、8月10〜12日に東京ビッグサイト東京国際展示場)で開催されたコミックマーケット84(通称:夏コミ)に、同人作家の夕凪ショウさん主宰のサークル tete-a-tete として出展しておりました。結果を先に申しあげますと、用意した頒布物はすべて完売し、多くの方がスペースにお出でいただいたおかげで親交を深めることができ、大成功でした。

今回頒布した新刊は、夕凪ショウさんによる初音ミクの同人誌「三日月錠」です。

音屋の自分が同人誌というのもおかしな話ですが、漫画の大まかなプロットを私と夕凪ショウさんで決定し、作中でミクさんが歌うはずの作中歌を一曲、そして漫画全体の主題歌を一曲、それぞれ完成させてCDを作成し同人誌に添付する、というちょっと変わったプロジェクトだったことが理由です。ネームと作画など漫画作成作業のすべては夕凪ショウさんが担当し、作詞作曲などは私の担当でした。

当初決定したプロットは

ボカロPであるマスターが、メイドさんをSM調教しちゃう歌を作るけれど、ミクさんが上手に歌えないので縛ったりエロいことしたりして歌の世界を身体で教え込む。

その過程に作中歌の世界を重ね合わせて、メイドミクが御主人様にSM調教される様を描写する。

という物でした。つまり二組のミク&マスターを一つの漫画で扱おうという少し欲張った企画です。できあがった漫画はこのプロットにほぼ沿っており、ページの制限もあってか全編ヤりっぱなしでエロくないコマがほとんどないという物となりましたw

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具体的な作業日程を再構成してみますと、こんな感じでした:

  • 1月21日頃から薄い本を出そうということになって、プロットについて協議開始。
  • 1月24日 作中歌CDを添付しようとの案が出る。
  • 1月29日 「さみしさ透過光」投稿
  • 2月初頭 C84申込み。
  • (この間、私はメイド物のエロゲなどでイメトレを積んでいたw)
  • 4月23日 「雨漏り」投稿
  • 5月半ば 【同人誌】ネーム作業開始
  • 6月初頭 【添付CD】作中歌&主題歌作詞作曲開始
  • 6月半ば 【同人誌】ペン入れ開始
  • 7月初頭 【添付CD】作中歌&主題歌作詞作曲完了
  • 7月12日 【同人誌】タイトルを「三日月錠」に決定、公式サイトオープン
  • 7月半ば 【同人誌】仕上げ開始
  • 7月23日 【添付CD】CD入稿
  • 7月24日 【同人誌】ゲスト様原稿入稿
  • 7月27日 【同人誌】漫画原稿を印刷所に入稿
  • 7月28日 予告編動画投稿
  • 8月6日  ポスター発注
  • 8月11日 C84 二日目 東ア02b にて頒布

私は8月10日の昼まで用事があり、飛行機で前日の夜に東京入りしました。久しぶりの東京は深夜にもかかわらずとても蒸し暑く、翌日のことが思いやられるような気分でした。当日の朝は4時に目覚め、夕凪ショウさんとの待ち合わせ場所に急ぎ、会場ではコミケ慣れした先達と合流して、設営に関する丁寧な指導を受けました。

会場の様子に関しては、夕凪ショウさんのブログに活気あるレポートがありますが、これは事前に予想していたよりもずっとすごいイベントですね。

私たちはサークル入場が可能となる7時過ぎに間に合うように会場にやってきたのですが、その時点ですでにたくさんの人たちが早朝でさえ暑苦しい真夏の会場前で待機しているのです。話には聞いていましたが、これは大変そうだ…と思いました。

そして会場の中も暑かった!

10時の開場まではまだまだ空調が効いていてそれなりに快適だったのですが、開場直後からどんどん参加者が会場に入ってくると途端に蒸し暑くなってきます。10時ちょっと過ぎに私はこんなツイートをしています:

人いきれと熱気が空調で冷やされたおかげで、会場内に靄が立っていたのでした。コミケ雲は本当にあったんだ!

そんな熱気あふれる会場で、はじめのうちは売り上げた部数をいちいち記録していたのですが、12時ころから飛ぶような売れゆきとなり、13時前には用意した100部はすべて売り切れてしまったのです。既刊も含めてすっからかんです。その後もたくさんの方がスペースをお見えになったのですがもうお渡しする物もなくなってしまいました。

スペースには夕凪ショウさんの古くからのお知り合いや、Vocaloid文化部方面のお知り合いの皆さまがひっきりなしにお見えになり、同窓会&オフ会が同時進行しているようでした。私を訪ねて下さった方も少なからずいらっしゃいましたことを、心よりありがたく思っております。

午後は何度か蒸し暑さの為に気が遠くなりかけましたが、「三日月錠」の主題歌 "Crescent Lock" を口ずさみながら頑張っていると、閉場の16時頃にはなんだかハイになってきておりました。ランナーズハイというやつですね(たぶん違う)。でもそんな条件下で、スケブ四つをこなしていた夕凪ショウさんはとても頼もしかった。かっこよかったよ、ゆうなぎさん!描いてる絵はアレだったけど!

閉場後はVocaloid文化部の方々とご一緒して、愉しい夜を過ごしました。なんといっても銭湯がありがたかったです。すっきりした気分でビアガーデンに臨むことが出来ました。ありがとうございます。

翌日は昼ごろに会場に赴き、ずっとお会いしたかった方々にごあいさついたしました。温かくお迎えしていただき本当にありがとうございました。

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そして帰り道。東京駅から羽田空港まではリムジンバスが好きです。なぜなら…

遠くに見えるビッグサイトを眺めながら、必ずや再訪すると心に誓ったのでした。(そして冬コミに続く…といいなぁ)